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ビットコイントレジャリー企業はやばい?一部ファンドだけが儲かるスキーム?ビットコイントレジャリー企業の愚かな個人投資家を釣るスキームとは?

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はじめに

近年、株式市場や暗号資産界隈で急増しているのが、いわゆる**「ビットコイントレジャリー企業」と呼ばれる存在だ。これは本業の成長投資よりも、企業の資金や借入を使ってビットコインを大量に保有する戦略を前面に押し出す企業を指す。表向きには「インフレヘッジ」「デジタルゴールドへの転換」「企業価値の最大化」といった耳触りの良い言葉が並ぶが、その裏側では一部のファンドだけが儲かる構造**が出来上がっているのではないか、という強い疑念が市場で語られ始めている。

本記事では、ビットコイントレジャリー企業が本当に「やばい」のか、将来性はあるのか、そしてなぜ個人投資家がカモにされやすいのかを、スキーム構造の視点から徹底的に掘り下げる。


ビットコイントレジャリー企業はやばい?一部ファンドだけが儲かるスキーム?

結論から言えば、多くのビットコイントレジャリー企業は、極めて歪んだ資本市場の産物である可能性が高い。

企業が余剰資金でビットコインを保有すること自体は、必ずしも悪ではない。しかし問題なのは、

  • 本業が赤字、あるいは成長性が乏しい
  • 株価が低迷し、時価総額も小さい
  • 通常の事業戦略では市場から評価されない

こうした企業が、「ビットコインを買う」という一点突破で株価を吊り上げようとするケースだ。

この場合、企業価値の源泉は事業ではなく、

  • ビットコイン価格の変動
  • 市場の投機的熱狂
  • SNSやインフルエンサーによる話題性

に完全に依存する。つまり、中身はスカスカでも、物語だけで株価が動く状態が生まれる。

この歪みを最も巧妙に利用できるのが、機関投資家やヘッジファンドである。


ビットコイントレジャリー企業の今後も将来性もない?

「ビットコインは将来性がある。だからビットコイントレジャリー企業も将来性がある」

このロジックは、一見正しそうに見えるが、決定的な誤謬を含んでいる。

ビットコイン自体の価格上昇と、 ビットコイントレジャリー企業の株主価値の増大はイコールではない。

なぜなら、

  • 株式は希薄化する
  • 新株予約権や転換社債が存在する
  • 経営陣と既存株主の利害が一致しない

といった要因が必ず絡むからだ。

仮にビットコイン価格が上昇しても、

  • 株数が爆発的に増えれば1株価値は上がらない
  • ファンドが先に利益確定すれば株価は崩壊する
  • 本業が赤字なら最終的に資金は枯渇する

結果として、ビットコインは上がったのに、株主は損をするという地獄絵図が完成する。


ビットコイントレジャリー企業の愚かな個人投資家を釣るスキームとは?

ここからは、よく見られる典型的なスキーム構造を整理する。特定の企業を指すものではなく、あくまで一般論として理解してほしい。

① 赤字寸前の企業の株式をファンドが大量保有

まず舞台に選ばれるのは、

  • 株価が安い
  • 流動性が低い
  • 事業成長が見込めない

こうしたゾンビ企業に近い上場企業だ。ファンドはこの段階で、安値で大量の株式を仕込む。


② 赤字企業のトップとファンドが内通してビットコイン戦略を後押し

次に登場するのが「戦略転換」という名の物語だ。

  • Web3への進出
  • ビットコイントレジャリー戦略
  • デジタル資産を軸にした経営改革

これらは、中身がなくても言葉だけで株価を動かせる魔法のフレーズである。


③ ファンドは赤字企業から有利な条件で新株予約権を得る

最も重要なのがこのフェーズだ。

ファンドは、

  • 極めて低い行使価格
  • 下方修正条項付き
  • 大量行使可能

といった個人投資家には絶対に手に入らない条件で、新株予約権を取得する。


④ ビットコイン戦略で話題性と株価暴騰を演出

ここでSNS、YouTube、X(旧Twitter)などがフル活用される。

  • 「第2の◯◯」
  • 「ビットコイン版◯◯」
  • 「時価総額◯倍余地」

こうした煽り文句が拡散され、株価は短期間で数倍に跳ね上がる


⑤ 愚かな個人投資家が飛びついたところでファンドは売り抜け

出来高が膨らみ、個人投資家が殺到した瞬間、 ファンドは静かに、しかし確実に売り抜ける。

新株予約権の行使と同時に売却が進み、需給は一気に悪化する。


⑥ 残るのは赤字企業の残骸と愚かな個人投資家の骸

最後に残るのは、

  • ビットコイン価格に振り回される企業
  • 膨張した株数
  • 高値掴みした個人投資家

ファンドだけが去り、廃墟が残る。


多くのビットコイントレジャリー企業はファンドが儲けるためのツールでしかない

ここまで見てきた通り、ビットコイントレジャリー企業は、 ビットコインに投資する器ではなく、ファンドの出口戦略の器であるケースが少なくない。

企業は存続できれば御の字、 個人投資家は物語を信じた代償を払う。

これが現実だ。


ビットコイントレジャリー企業を買い煽るインフルエンサーはファンドの共犯でしかない

最後に触れておくべきなのが、 無責任な買い煽りを行うインフルエンサーの存在である。

  • リスク説明なし
  • 株式希薄化への言及なし
  • ファンドの存在を完全スルー

こうした発信は、 情報弱者を釣るための撒き餌に過ぎない。

本当に価値ある投資であれば、煽る必要などない。 煽られている時点で、誰かの出口にされている可能性を疑うべきだ。


まとめ:ビットコイントレジャリー企業は冷静に構造を見抜け

ビットコイントレジャリー企業がすべて悪だとは言わない。しかし、

  • 本業が成長しているか
  • 株式希薄化のリスクはどれほどか
  • 誰が得をして、誰が損をする構造か

これを見抜けない投資家は、永遠に搾取される側に回る。

ビットコインに夢を見るのは自由だ。 だが、他人が作った物語に金を預けるほど愚かな行為はない。

投資とは、熱狂ではなく構造を見る行為である。

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